「放射線放」「射性物質」「放射能」の違いとは?
今回のブログは、皆さんが一度は耳にしたことがある言葉「放射能」についてお話いたします。
東日本大震災での福島第一原発事故以来、「放射能」という言葉を聞くことが多くなりました。
しかし、本来の意味を知らずに、使っている人も多いのではないでしょうか。
かく言う私も本来の意味は知りませんでした。
皆さんは「放射能」は危険だと思いますか?結論から言えば放射能自体に危険性はありません。
「放射性物質」「放射線」「放射能」の中で危険なものは「放射性物質」「放射線」の2つです。
これは、それぞれの言葉の意味を皆さんが日常使う「白熱球」を例に置き換えてみましょう。
白熱球そのものは「放射性物質」、白熱球から発せられる光や熱といったものは「放射線」、
何W(ワット)、何lm (ルーメン)といった能力は「放射能」で単位はBq(ベクレル)と置き換えられます。
つまり、放射能=放射線を出す能力です。自動車で言えば馬力、トルク、最高速度といった諸元と同じですものです。
つまり放射能とは放射性物質から放射線が発せられる能力がどれくらいあるかを数値化したものです。
報道で「放射能汚染」といった言葉をよく聞きますが、放射能で汚染させられることはなく正しくは
「放射線による汚染」が正しい文章と言えます。
また、(シーベルト)㏜という言葉もよく耳にすると思います。
これは、放射性物質と被曝する対象物の距離によって被ばく量が異なります。
高い放射能を持つ放射性物質であっても、10kmと100kmの距離では被ばく量が違います。
例えばスポットライトも近い距離では眩しくても、100mも離れていると眩しく感じないのと一緒です。
因みに、日本人は自然界からも平均約2.0~3.0m㏜/年の放射線を受けるといわれています。
それと、病院でCT検査やレントゲン検査を受けた場合、胸部レントゲンでは約0.06mSv、CT検査では、
検査方法によっても差はありますが2.4~12.9m㏜くらいと言われています。
最小でも前記した年間の自然被曝量とほぼ同じです。
また、4,000m㏜の放射線を一度に全身に浴びると、被爆した半数の人たちが骨髄障害で死亡、
7,000~10,000ⅿ㏜の放射線を一度に全身に浴びると死亡するといわれているほどの非常に高い放射線量です。
過去に日本で使用された原子爆弾は放射線の他に熱線、爆風、電磁波という凄まじいエネルギーが放出され
、広範囲で全てが一瞬で消滅してしまいました。爆心地から1kmで約4,220m㏜の高い放射線量だったようです。
原子力は利便性の高いものですが、扱いを誤ると非常に危険なものです。
また、原発は電気によって我々の社会生活を支える便利でもあり、
反面、非常に長期間にわたる社会生活に重大かつ深刻な事態をもたす表裏一体のものであるという事を、
常に意識しておかなければなりませんね。
堅い話になりましたが、一つの知識として覚えて頂ければ幸いです。
*文中の図や数値は環境省のHP他より引用
この記事を書いた人
北條京
不動産を通してお客様のこれからの生活が、より良いものになっていくようなお手伝いが出来ればと思います。