今回のブログは、言葉の違和感について
みなさんは、誰かと話すときに「~をさせて頂きます」「~をやらさせて頂きます」といった言葉を
聞いたことや自身で使ったことがあるかと思います。
テレビやラジオ、カスタマーセンターの方々も日常で使っていますが、あまりにも多用しているために聞いていてとても違和感があります。
また、言葉の専門家も「させていただきます症候群」とさえ言い表しています。
わたしは、言葉のプロでも何でもありませんが、様々調べたことを書きたいと思います。
そもそも「~させていただく」を使かう場合は
(1) 相手の許可や承諾を得ているか、得る必要があるかどうか。
(2) そのことで自分自身が恩恵を受ける(行動に移せる)のかどうか。
という事が前提となっています。
それではさまざまな場面の例をあげてみます。
1、相手から送っていただいた、資料を確認する場合
「資料を拝見いたしました。」言うところを、「資料を拝見させて頂きました。」
2、プレゼンテーションや研修の場で、講師やプレゼンテーターが話す場合
「これから、研修(プレゼン)を始めますので、お手元にお配りした資料に沿ってお話しいたします。」
と言うところを
「これから、研修(プレゼン)を始めさせて頂きますので、お手元にお配りさせて頂きました資料に沿ってお話しいたします。」
3、外食時に、店側のオーダー確認の場合
「はい、承知いたしました。ご注文を繰り返します。」
と言うところを
「はい、承知いたしました。ご注文を繰り返させて頂きます。」
4、新しいメニューを発売する場合
「来週から新たに日替わりランチを発売いたします。なお、平日のみの限定先着10食といたします。」
と掲載するところを
「来週から、新たに日替わりランチを発売させて頂きます。なお、平日のみの先着限定10食とさせて頂きます。」
というのを見たり聞いたりすることがあります。
5、自分の畑に栽培をした場合
「今年から新たに〇〇を植えました。」と言うところを「今年から新たに〇〇を植えさせて頂きました。」
以上の5つの例文を挙げましたが、相手に対して許可や承諾を得る必要はなく、こちらの主導で進めても良いと思います。
「~をさせて頂きます」「~をやらさせて頂きます」を使うことが、あたかも丁寧な表現という誤解をしている場合があるようです。
これは相手に対して、必要以上にへりくだった表現と言えます。
昔、「お客様は神様です」という言葉がありました。それが正しいか誤っているかの判断はここではしませんが、
誰かが上の立場、誰かが下の立場ということはなく、双方とも同じ立場であり、一番大事なのは年齢、性別、社会的地位等関係なく
「話す場合も相手に敬意を払うことを忘れない」ということであるとわたしは思います。(わたし自身、出来ているかわかりませんが)
相手と話す時や文字で伝える時も、必要以上にへりくだることはなく、シンプルにスマートに伝えた方が良いかも知れません。
この記事を書いた人
SS建築スタッフ
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